豚枝肉は想定以上の高値続くも、徐々に頭数は増加基調に転じるか




 東京食肉市場の8月の加重平均をみると、豚枝肉上物価格は622円、中物価格は589円と、前年同月(上物634円、中物613円)には及ばなかったものの、引き続き相場は比較的高値での推移となった。
 9月に入ると、上旬はやや軟調な展開となり、上物価格は600円台を割り込んだ。しかし、中旬に差し掛かると再び上昇基調に。今週は祝日が2日あり、堅調な内食需要に向けて、手当ても増加。相場は600円台後半まで上げるなど、9月としては異例の高値をつけている。急激な気温の低下により、例年に比べて鍋物需要の高まりが早く、バラやカタロースなどスライス系のアイテムを中心に量販店などからの引き合いは強い。
 また、若年層への感染拡大の影響から休校やオンライン授業の推進もあり、学校給食向けの需要減少も懸念された。ウデやモモなどスソ物を中心に荷動きの停滞も予想されたが、切り落とし用などに向けた需要は強く、現状ではそれほど大きな影響はみられない。緊急事態宣言も延長され、自粛が続く中で景気も冷え込んでいる印象であり、消費者の節約志向もさらに高まってきている。そのため、豚肉や鶏肉の日常使いの商品を中心に需要は底堅く、BBQなど行楽需要に向けた引き合いは昨年同様、弱い。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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