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年鑑

国産牛肉相場は底堅く推移、ただ年末は伸び悩むか

 外食産業の低迷は長期にわたっており、厳しい状況ではあるが、牛枝肉相場は徐々に回復しており、東京市場の和牛A5等級8月の月間加重平均は2,410円で前月比3円安。A4が2,056円で15円高となっている。9月相場も現状は堅調に推移しており、実需要とはややかい離しているようにも思われる。このあたりも踏まえてマーケットの現状を分析していきたい。
 9月の東京市場を中心とした牛枝肉相場の動向については、弱もちあいで推移するとの慎重な見方も根強かったが、8月以降、すでに基調がやや強まっていることや、早くも年末に向かって買い気を強める動きもあり、このまま12月に向けてじわじわと押し上げる可能性が高い。堅調な相場を支える要因の一つとして、新型コロナ対策として打ち出された「和牛肉保管在庫支援緊急対策」があげられよう。年末商戦に向けた手当てが今後、活発化するが、この保管事業により冷凍在庫をもちやすくなっていることは間違いない。外食向けが厳しい状況にある中、冷凍在庫を抱えることへの懸念は強く、仕入れは抑制傾向になりがちだが、保管事業により、短期的な視点から、より長期的な視点で仕入れを行うことができる。10月に行う手当てを9月に早めるなど、より柔軟な仕入れが可能だ。
 冷凍で対応可能で、かつ伸びしろとなっているインターネット通販、カタログ通販、ふるさと納税向けはいま特需状態にある。さらに年末商戦も小売は期待ができる中で、引き合いは確実に強まるだろう。そのための手当てをどの段階から行っていくか各社、計画を進めている状況だ。ただ、冷凍在庫はコロナまん延当初から積み上がっているもので、企業へのきき取りでは多くが例年以上の在庫をすでに抱えていると回答した。農畜産業振興機構が公表した7月分の国産冷凍牛肉の推定期末在庫は、前年同月比23.6%増としている。これらは主に年末商戦向けに消化したい考えで、今後、早めの手当てで早期の相場上昇がみられる可能性がある一方、抱え過ぎた在庫により11月後半から12月相場が上がり切らない可能性は十分にある。上がり切らないのは近年の傾向をみてもいえることだ。

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