需要変化対応で新たに食肉生産流通多角化事業—農水省が概算要求




 農水省は9月30日、令和3年度農林水産予算概算要求の概要を発表した。要求・要望額は総額2兆7,734億円で前年度予算比20・0%増。新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえた予算要求となっており、コロナを契機とした需要変化への対応と流通の革新を目ざす「5兆円目標の実現に向けた農林水産物・食品の輸出力強化と高付加価値化」や、コロナ禍でも揺るがない生産基盤・セーフティーネットの構築に向けた「生産基盤の強化と経営所得安定対策の着実な実施」などを柱に据える。
 畜産関係は、「家畜・食肉の流通体制の強化」として53億円(前年度当初予算30億円)を計上し増額要求。家庭食需要の増加といった国内外の需要の変化に対応するため、産地の食肉処理施設での薄切り肉などの精肉加工に必要な施設の整備等を支援するとし、新たに「食肉生産流通多角化支援事業」を創設、21億円の予算を要求した。新事業では、食肉処理施設における精肉等加工施設・設備および加工食品製造施設・設備の整備を進める「食肉生産流通多角化施設整備支援事業」(概算要求額20億円)を実施し、と畜・部分肉加工を行う食肉処理施設で加工度の高い製品の製造を行うことで、スーパーへの販売や消費者への直販を可能にし、販路を多角化。併せて、輸出に取り組む事業者による輸出先国におけるスライス肉など、従来の部分肉以外の製品の需要・し好調査、パイロット輸出、試食会の開催等に取り組む「和牛肉輸出品目拡大支援事業」(1億円)も実施し、食肉流通の多角化と輸出拡大を図る(続きは食肉速報に掲載)

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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