牛肉は実需と乖離(かいり)した高値も、輸入ビーフも高値維持




 緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除されたことで、関係者の期待は高まっている。現状、末端からのオーダーは入っているが、まだ月前半のため、補充仕入れと区別がつかない面もある。一方、制限が緩和された飲食店からのオーダーは明らかに増えているというが、これが一過性にとどまるか拡大するかは、もよう眺めの状況。10月に入ったがまだ気温は高く、前半は焼き材を中心に動きがありそうだ。後半にかけてスライス物も動き始めるだろう。現状まだロイン系は厳しく、低価格商品中心の荷動きが続くか。カタロースの消費は気温の低下に合わせてロースの代替需要から上向きそうだ。
 これから年末商戦に入る中で、徐々に需要が拡大するならば、関係者にとっては国産牛肉相場の行方も気になるところだ。末端の荷動きがそこまで回復しない中で、見込み仕入れが先行し、高値になる可能性もある。輸入ビーフでは、慢性的な入船遅れの中、米国内の人員不足や需要の強さを受けて米国産が高値で推移し、合わせて豪州産も高値となっている。ニーズ自体はそこまで強まっていないが、調達難から高値を維持するもよう。このような中、日本市場からの買いは弱い。少なくとも10月中、この状況は変わらないだろう。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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