量販店のGW精肉部門販売動向(上)客単価は上昇、客数は減少傾向




 2020年のゴールデンウイークでは、まとめ買いが行われ異常な売れ行きがみられたため、21年は各社の売上高前期比は90%台前半に集中。22年はまん延防止等重点措置を含め、行動制限が解除されたこともあり、消費者の購買行動にも大きな変化がみられた。「内食増・外食減」の傾向はあるものの、帰省や観光が増えたこともあって街中の外食店はそれなりににぎわいをみせ、帰省客が増加した郊外の量販店などは好調に推移した店舗も多い。
 当社では4月29日から5月5日をGW期間に設定し、4月の販売状況を含め全国の主立った量販店の精肉部門担当者に期間中の販売動向に関するきき取り調査を実施した。天候などの影響で地域によって好調、不調な日は分散したが、最も売り上げが良かった日としてあげられたのは5月1日が最多、4月30日、5月2、3日と続いた。不調だったのは4月29日が最多。次いで5月2日、4日となった。
 昨年4月の売上高前期比は87〜100%、GWは87〜111%の範囲。4月は多くの企業が90%台前半に集中しており、前年超えの企業はみられなかったものの、GWについては27%の企業が前年実績を上回っており、20%の企業が前年並みの着地となった。各社の健闘ぶりがうかがえるが、ことし4月の売上高前期比は92〜104%、GWは89〜108%の範囲。客数は86〜105%、客単価は95〜109%に収まっている。客数は減少となっている企業が多い一方、原料や資材などの高騰を受け、政策的に単価を引き上げたケースが多いことも影響し、客単価は上昇した企業が多い。客数減は昨年からみられる傾向ではあるが、コロナ禍の中、消費者の購買行動が多様化したことも大きい。20年には全国の生協組合員が急増し、加入をいったんストップする動きが出るほどだったほか、デリバリー業態も競合が激化。ネット通販を含め宅配事業は伸長している。また、大容量商品や冷凍商品が増加したことも、消費者の来店頻度を落とす要因の一つとなっている。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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