豚肉マーケット展望—枝肉相場は高騰、輸入チルドへシフトも




 10月に入り、例年であれば、年間で最も出荷頭数が多くなる時期だが、ことしは出荷頭数がなかなか増えてこない。
 関東3市場では上物価格が700円を大きく上回る日が続き、10月上旬はこの時期としては異例の高値水準となった。ただ、前週後半からは高値相場が続いたことへの反動や輸入物への需要シフトなどもあり、相場は急落した。一方、量販店などでの鍋物提案が本格化しており、バラやカタロースといったスライス系アイテムを中心に引き合いが強まっている。
 輸入物については現地相場が引き続き高値で推移していることに加え、歴史的な円安水準が継続。輸入チルドは依然として輸入量を抑制せざるを得ない状況にある。ただ、国産相場が高騰しているため、再び輸入チルドへと需要がシフトするケースも出てきている。輸入フローズンポークについては、引き続き欧州産を中心に引き合いがみられる。量販店などでは、スペイン産ベリーなどを鍋物提案に向けた解凍スライス商材として、提案しているケースも多い。国産物やチルドポークに比べて価格訴求力が高いアイテムだけに、物価上昇で消費者の生活防衛意識が強い現状では、引き合いが強まっている。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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