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外食激減で大幅安、秋以降回復したが暗雲—牛価を振り返る

 ことし1月の東京市場の和牛A5等級月間平均相場は2,681円で、前年同期比4.5%安。昨年は、一昨年の相場が高かった中で年間を通して徐々に相場が下落した年で、結局、月間平均相場は1月が最高値となり、12月は1月相場を下回るという珍しい現象が起こった。
 その流れを継いだことし1月だったため、軟調スタートの展開に。そして早くも2月には新型コロナウイルス感染症の影響が出始め、さらなる相場安となる2,576円(7.7円安)となった。
 その後、コロナの影響は悪化の一途をたどり、3月は2314円(16.6%安)と昨年を大きく下回った。さらに4月は2,027円と26.1%安に。4月は行楽シーズンということから近年は高値傾向がみられていたが、緊急事態宣言が4月7日に発令されたことと、インバウンド需要がほとんど消滅したことで外食産業が非常に厳しい状態となり、大幅な下落となった。
 ここまでの相場下落は2011年の東日本大震災に伴う相場下落以来のもの。関係者も危機感を感じずにはいられなかった。ただ、外食産業が痛手を負う一方で、食肉専門店や量販店はケタ違いの売り上げを記録し続け、明暗がはっきりと分かれた。
 5月は2,201円(18.9%安)と、前月よりも回復。これは4月の相場安を受けて、量販店などが交雑牛から和牛に切り替える動きを進めたため。低価格で和牛を提供できるというニーズに支えられて伸長した。6月は2,256円(17.4%安)、7月は2,368円(13.6%安)、8月は2,379円(10.2%安)
 その後、行政による「和牛肉保管在庫支援緊急対策」や消費者向けキャンペーンの「GoToキャンペーン」などが奏功したほか、海外輸出も伸長し、これに伴って和牛相場は急回復。9月が2,416円(11.2%安)、10月が2,634円(0.9%安)となり、ほぼ昨年の相場水準まで戻した。
 外食産業の急激な回復で11月の相場も堅調に。ただ、コロナが再び拡大傾向にあることから消費動向には暗雲が立ち込めており、不安は尽きない状況だ。

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