牛肉マーケット—豪州ビーフひっ迫、代替で交雑、乳牛が動く




 3月はすでに知られているように豪州産チルドの大幅な入船遅延が確定している。中旬ごろまで手当てできないことが確実となっており、量販店の精肉部門担当者によると「高くても品物があれば買えるが、そもそも品物がないのでどうにもならない」と厳しい表情だ。下旬以降の商品も大部分をすでに大手が抑えてしまっているため、潤沢に出回ることはなさそうだ。この影響は一時的なものだが、玉不足は4月に入っても続くとみられる。
 また、米国産についても引き続き入船遅れがみられることから品物不足の状況。輸入ビーフについては細かいスペックは諦めて、手に入る部位をとにかくかき集めるという仕入方が当面、続くだろう。
 こうした状況が国産にも影響を与えている。輸入の品不足を、主に交雑牛や乳牛で補填しようという流れだ。3〜4月は春先需要で相場が高くなる時期だが、それに加えて国産へのシフトがみられるため、交雑牛、乳牛の相場は3月から上昇するだろう。和牛についてはコロナの影響で引き合いは鈍いまま。3月に入れば4〜5月の行楽需要も見据えた仕入れが見込めるものの、3月中については引き合いは限定的とみられる。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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