東京食肉市場は緊急事態宣言後も通常どおり稼働、衛生管理さらに徹底




 政府による緊急事態宣言が7日に発令され、首都圏では東京都に加え、神奈川、千葉、埼玉の1都3県が対象地域となった。外出自粛などにより、一部では“買いだめ”現象などの混乱も起きる中、東京都では大消費地である首都圏へ向けた流通拠点として、安全・安心な食肉の供給を続けることを至上命題に東京食肉市場の稼働を行っている。同市場は食肉市場として全国最大規模であり、国産食肉の建値市場としての役割も大きい。以前からの衛生管理をさらに徹底しながら、と畜・市場業務を続けている。
 東京都では2月下旬から場内の仲卸業者や関連団体などに対し、業態別に新型コロナウイルスに関する説明会を開催。ウイルスに関する正しい情報の提供や対策などについて出荷者や買参人、業務従事者に説明することで場内の混乱を防ぐと同時に、市場一丸となって対策への意識を高めてきた。
 東京食肉市場では、すでにHACCP運用環境が整備されており、以前から厳しい衛生管理を実施。マスクや手袋の着用、手洗いの徹底などのほか、検温などによる業務従事者の体調チェックを行っている。また、ノロウイルス対策や豚熱などの疾病に対する防疫措置も含め、以前から消毒作業なども徹底してきた。今後、仮に場内の従業員などに感染が発生した場合や濃厚接触者が出た場合は、農水省のガイドラインに基づき、速やかに管轄の保健所へ報告を行い、施設の消毒などを実施する。
 また、東日本大震災時には東北の市場からの出荷受け入れなどを行った実績もあり、今後の状況に応じて他市場との連携などをさらに強化する可能性もある。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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