「東京食肉市場まつり2025」(主催=一般(社)東京食肉市場協会、共催=東京都、協賛=鹿児島県、鹿児島県経済農業協同組合連合会、東京食肉市場まつり2025鹿児島県実行委員会、鹿児島県黒牛黒豚銘柄販売促進協議会、後援=農水省、公益(社)日本食肉協議会、独立行政法人農畜産業振興機構)が10月18〜19日の2日間、同市場内で開催された。44回目を迎えた今回も2日間合計で2万2,983人(速報値)が来場。初日には開場前から市場を取り囲むように来場者が長蛇の列を作り、初めて開場が30分も早まる盛況ぶりとなった。
今回の推奨銘柄牛は「鹿児島黒牛」。当日は「鹿児島黒牛」と「かごしま黒豚」のしゃぶしゃぶやモツ煮込みの無料試食が行われたほか、「鹿児島黒牛ステーキ重」のキッチンカーも登場した。場内では鹿児島黒牛をはじめとした国内産牛肉・豚肉と食肉加工品の特別販売を目玉に、鹿児島県の物産販売のほか、世界の屋台料理コーナー、輸入雑貨や革製品などの販売コーナーに加え、各種ステージイベントも実施された。鹿児島県の魅力を発信するPRコーナーには元サッカー日本代表の前園真聖さん、北京五輪競泳メダリストの宮下純一さんが特別ゲスト出演。初日に登場した前園さんは、鹿児島の思い出や県の魅力などをPRしたほか、鹿児島黒牛やかごしま黒豚を試食(中央写真)。そのおいしさに太鼓判を押した。また、銘柄豚PRコーナーでは、生産者自らが東京食肉市場で取り扱われている銘柄豚を紹介。初日に登場した、「岩中」ブランドを供給する(株)ケイアイファームの宮地博史社長は、ストレスの少ない環境作りや独自の配合飼料などにより、“豚が健康であること”が“おいしい豚肉になること”につながることなどを説明した。また、料理研究家の平沢あや子さんによる銘柄豚を使用した調理実演のほか、銘柄豚と輸入ポークの食べ比べなども行われた。さらに“肉の求道者”小池克臣さんによるトークショー「肉バカ 小池の和牛大学」も行われるなど、家族で1日楽しめる盛りだくさんのイベントが行われた。
大井権現太鼓の勇壮な演奏で幕を開けたオープニングセレモニーでは、主催者を代表し、東京食肉市場まつり実行委員会の小川晃弘会長(東京食肉市場協会会長、東京食肉市場(株)社長)、渡邊勝美副会長(東京都中央卸売市場食肉市場場長)、野本照雄副会長(東京食肉市場卸商協同組合理事長)、天井輝副会長(東京食肉買参事業協同組合理事長)が登壇。
小川会長は「各種ステージイベントをはじめとして、鹿児島黒牛や黒豚のしゃぶしゃぶ、モツ煮込みの試食や鹿児島県産食肉の販売に加え、鹿児島県物産販売など盛りだくさんとなっている。秋の1日を心ゆくまでお楽しみいただきたい」と呼びかけた。また、協賛県である鹿児島県からは塩田康一知事ら多くの関係者が参加。知事は「鹿児島県は南北600kmに及ぶ広大な県土を有している。豊かな自然と温暖な気候に恵まれた地域であり、魅力的な農林水産加工品が豊富に存在する。基幹産業である農林水産業は北海道に次ぐ農業産出額を誇り、多彩な農畜産物を生産。また、農業産出額の約7割は畜産分野であり、和牛の生産量は全国第一位となっている。令和4年度に本県で開催された和牛のオリンピックと呼ばれる全国和牛能力共進会では、2大会連続で和牛日本一を獲得。『和牛日本一鹿児島』をキャッチコピーに“和牛といえば鹿児島県産”のイメージを定着させるため、さまざまな機会を活用してPRしている。しかし、鹿児島が日本一の和牛の産地であるということは、なかなか首都圏においては浸透していないのではないかと感じている。今回の東京食肉市場まつりを契機として、鹿児島の和牛こそが日本一の和牛であるということをぜひ皆さまに知っていただきたい」と述べ。その他にもかごしま黒豚や黒さつま鶏などをPRした。さらに東京都議会議員、港区の清家愛区長らが紹介された。
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