リキッド凍結「凍眠」で味、食感などの品質向上を可能に—テクニカン




 ㈱テクニカン(山田義夫社長、本社=横浜市都筑区)は、リキッドフリーザー「凍眠」をはじめ、解凍機や除水機などの製造・販売を行う。中でも、約40年前に開発された「凍眠」の冷凍技術には、食品業界の期待や注目がさらに集まっている。今回は、国内外で事業展開する山田社長に「凍眠」の技術や食肉業界における冷凍技術活用の展望、課題などを聞いた。
 従来の凍結でいうと、冷気の中で凍結するエアーブラストという手法が主流で、これは家庭用冷凍庫にもすべてのメーカーで採用されている。この手法で冷凍された製品は、緩慢冷凍による細胞破壊を引き起こし、「冷凍品=味が落ちる」といった認識が定着した。
 この問題を解決した製品が「凍眠」だ。冷たい液体の中に製品を入れるという、テクニカンオリジナルの液体凍結という手法で凍結させることにより、チルドと比べても品質が劣らない冷凍食品を実現させた。リキッド凍結は、真空包装した食品をマイナス30度のアルコールで凍らせる手法。熱伝達の速い液体を介すことで、凍結速度が約20倍となり細胞破壊を防ぐことができる。解凍後のドリップを最小限に抑えることで、食味、食感、見栄え、歩留まり全てにおいて凍結前と遜色ない品質を維持する。さらには、品質維持以外にも食品ロス削減、省人化、省力化など食肉業界の課題を解決する。
 同社の技術は、世界でも評価されており、2018年、19年と二度にわたり、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)に貢献する企業として、国連の友アジアパシフィックが主催する会議にて、ニューヨークの国連本部で山田社長はスピーチを行った。
 山田社長は自身の原点は食肉業界と話した上で「この技術は、もともと食肉流通に役立てるために開発した。現在では量販店をはじめ外食業界の導入実績が順調に拡大している。今後は家庭用の冷凍庫を販売することで、消費者のイメージする冷凍食肉の品質の劣化、変色といった概念を払拭することが、流通量の拡大につながる。まずは、この技術を体験してほしい。必ず考え方が変わってくる」と語った。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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