一般(社)日本食品機械工業会(大川原行雄会長)は10日、東京都江東区の東京ビッグサイト内のレセプションホールで、「FOOMA JAPAN 2025」開催レセプションおよび「第4回FOOMAアワード2025」表彰式を実施した。FOOMAアワードは、同日から13日まで開催される「FOOMA JAPAN 2025」において、優秀な食品機械・装置を食品産業界に広く周知することで、生産性向上、省力化などの課題のクリア、新たな食品開発、食文化や食品安全の一層の向上を果たすために、優れた製品開発の成果を顕彰するもの。今回は多くの応募の中から6製品がノミネートされ、表彰式で最優秀賞、優秀賞を発表。さらに、FOOMAアワード審査委員会賞も決定した。
厳正な審査を経て、最優秀賞には(株)イシダの「特定商品用 フルオート・高精度組み合わせ計量機」(写真)が輝いた。鎧戸加工と組み合わせ計量により、ブロイラーなどの高付着性商品を高速かつ高精度で自動計量する組み合わせ計量機で、カメラ分散可能、滞留防止、単重監視といった多くの創意工夫が高く評価された。
優秀賞は(株)システムスクエアの「防水仕様多列選別搭載機X線検査機」、(株)なんつねの「ジュピターⅢ」、ハイテック(株)の「バキューム リンクウェル MK-Ⅱ」、古川機工(株)の「ドリップシート・トレイ供給装置」、TechMagic(株)の「I-Robo2」—–の5製品。さらにワタナベフーマック(株)の「メテオSライン」、山本ビニター(株)の「テンパトロン-VX」、SMC(株)の「電動アクチュエータ/ロッドタイプ」などの8製品が、FOOMAアワード審査委員会賞に選出された。
表彰式の冒頭、大川原会長は「今回は史上最多の出展社数となった。革新的な食品製造プロセスを推進する先端技術を、皆さまにご紹介できると思う。4日間という短い期間ではあるが、FOOMA JAPANは日本全国の食品機械を網羅しているため、ぜひ皆さまの仕事や社会の中で役立ててほしい」とあいさつした。続けて、経産省製造産業局産業機械課の須賀千鶴課長、農水省大臣官房新事業・食品産業部食品製造課原材料調達・品質管理改善室の阿辺一郎室長が祝辞を述べた。
表彰式の後、後藤芳一審査委員長は「最優秀賞受賞製品に代表されるように、1回の発明というよりも、工夫を加えながら実用的な機器を開発していくという取り組みが目立った」と講評した上で、「食品機械には、日本の食の発展に寄与し、世界に発信していくという重要な役割がある。これからも大事な役割を担っていければと思う」と述べた。
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