京大農学研究科と京都食肉市場が包括連携協定締結、「京大紅牛」




 京都市中央食肉市場は27日、同市場セミナールームで、京都大学大学院農学研究科と京都市中央食肉市場との包括連携協定の調印式を行った。当日は大学、市場をそれぞれ代表して澤山茂樹京都大学院農学研究科研究科長、南直治郎同科附属牧場 牧場長、長谷川昌史京都市中央食肉市場場長、京都食肉市場の駒井栄太郎社長が出席。協定書へ調印したほか、昨年同大学が立ち上げた新しい銘柄牛「京大紅牛(くれなゐビーフ)」の紹介を行い、京都の食肉文化発展に向けた相互協力を誓った。
 澤山研究科長は「京大農学部・農学研究科は2023年をもって創設100周年を迎えるが、こうした大きな節目の年に協定が結ばれることを大変うれしく思っている。京都市場には、農場から出荷した枝肉の取り引きだけではなく、サンプリングやデータ収集など日ごろから大学の研究に際して多大なる協力・支援を賜っている。現在、大学では、持続的でカーボンニュートラルな農業・畜産業を目ざした研究を進めている。協定締結で両機関の連携を発展し、引き続き地域社会へ貢献していきたい」と関係者へ謝辞を述べた。
 調印式で紹介された京大紅牛は京大が昨年1月に大学発のブランドとして立ち上げた銘柄和牛。京都大学大学院農学研究科附属牧場で生まれた子牛で、肥育まで一貫して飼養管理されている。京都市中央食肉市場で4等級以上に格付された黒毛和牛の去勢または未経産の雌牛であることをブランドの定義としており、あっさりとした味わいでありながら、上質な脂質の香りが特長だ。大学初のブランド銘柄牛は、神戸大学が立ち上げた「神戸大学ビーフ」、宮崎大学の「宮崎Beef」、北里大学が北海道で飼養する「北里八雲牛」などがあり、京大紅牛もブランド化を通じて、地域および大学の活性化に寄与することを目的としている。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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