2月以降の食肉消費は好調、コロナで内食喚起—上半期家計調査




 

 総務省統計局公表の家計調査報告から令和2年上半期の消費市場を分析すると、肉類支出は新型コロナの影響により内食需要が増加し、牛・豚・鶏肉、ハム・ソーセージすべてで増加となった。
 牛肉の家計支出は1月に前年割れとなったものの、3月以降2ケタ増となった。とくに5月は金額、量とも前年同月比3割増に迫る急増となり、金額は上半期計で11・8%増となった。消費者は外食を控える動きがあり、牛肉在庫が積み上がる事態となったため、卸では投げ売りもみられた。豚肉も牛肉同様、1月のみ減少となったが、以降増加を続け、金額は上半期計で10・9%増となった。新型コロナは消費者に将来への不安を与え、生活防衛意識の高まりから単価の安い品物を選ぶ傾向が増えている面もある。牛肉と比べ単価の安い豚肉は、投げ売りなどがなくとも安定的な需要が今後も続くとみられる。現在、不幸中の幸いでコロナにより人の移動が控えられたことから疾病リスクも大幅に減少しており、消費も堅調で一時の最悪期から脱したといっていいだろう。鶏肉も牛・豚肉同様、2月から増加に転じたが、4月の購入量は前年同月比3割以上の増加となった。外食はおろか、花見も自粛され、家庭で鶏肉を楽しむ消費者が増えたことがうかがえる。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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