「強い日本ハムを取り戻す」—井川新社長が就任会見

 日本ハムは6日、大阪市北区の本社で4月1日に新社長に就任した井川伸久代表取締役社長による就任会見を実施した。会見での井川社長(写真)によるあいさつの内容は次のとおり。
 当社を取り巻く環境は非常に厳しい状況が継続しており、さまざまな施策により売上高は回復傾向にあるが、収益全体としては引き続き苦戦している。とくに海外事業や食肉事業の輸入商品の在庫処分に苦戦している。こうした中で前期が終わり、大きな危機感をもって今期を迎えている。コロナ拡大をはじめ、ウクライナ問題などによる飼料高騰、今後のエネルギーコストの上昇などを見越すと、われわれのいままでのビジネスモデルでは対応できないということが明確となった。改革を進めなければ当社の将来も危ぶまれるという危機感を社内で共有している。こういった環境下で、前任の畑佳秀社長がグループVision2030を21年4月に打ち出した。いままでにないニッポンハムグループとしての中期計画であり、この方針を私も受け継いでいく。とくに「たんぱく質を、もっと自由に。」というテーマに関しては、2030年までは不変のものであると考えており、これを基本に事業に取り組み、サステナブル戦略を展開していく。ただ、中期経営計画2023および2026を発表した当初と大きく環境が変わっているため、ことし1年をかけて中期経営計画2026を修正し、「たんぱく質を、もっと自由に。」という取り組みを進化させ、よりスピード感をもって押し進めていく。
 全社で共有しているのは「強みを伸ばそう」という考え方。加工事業でいえば、シャウエッセン、中華名菜、石窯工房などのブランド販売を強化していく。食肉では国内での鶏肉事業の強化やグループ販売力の強化などを進めていく。コストが大きく上昇している中、構造改革を図っていく前にむだをなくしていく取り組みも進めている。いままでは売上金額に重きを置いてきたが、利益をさらに追求し、コスト低減にも努めていく。ここ数年にわたり、新しい商品が定着していないため、次世代の核となる商品をつくることも、ことしの大きなテーマになると考えている。そのため、チャレンジ意識を高めていきたい。加工事業本部ではマーケティング統括部を新設した。これまでは営業側に販促部門、製造側に商品開発部門があったが、これらを集約し、商品戦略を徹底していく。サステナビリティーに関する取り組みもさまざまに実施してきたが、当社としてとくに注力していくものを絞り込むと「CO2削減」「アニマルウェルフェア」があげられる。今期はこれらに重点的に取り組んでいく。当社の創業者・大社義規氏は「逆境こそわが道なり」という言葉を残している。創業者はいろいろな荒波を乗り越えて会社を大きくされた。この原点に立ち返り、私も「逆境こそわが道なり」という言葉を胸に事業に取り組み、強い日本ハムを取り戻すという使命を果たしていきたい。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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