静岡県畜産共、農水大臣賞は堀内さん、浜松ハムが4,053円で落札




 第97回静岡県畜産共進会肉牛の部が2日、浜松市食肉地方卸売市場で開催された。この共進会は第63回農林水産祭参加事業であり、静岡県内全域から出場した110頭が第1部交雑種(55頭)、第2部黒毛和種雌牛(33頭)、第3部黒毛和種去勢牛(22頭)の部門に分かれて品質を競った。厳選なる審査の結果、農林水産大臣賞には掛川市の堀内慎也さん(写真右)が出品した黒毛和種去勢牛が選ばれ、浜松ハム(株)がキロあたり4,053円で購買した。
 せりに先だって行われた褒賞授与式では、石川和弘共進会会長が「4年ぶりにコロナ前の開催方法で実施できた。今後も盛り上げ100回につなげていきたい。業界の状況はウクライナ情勢と円高による飼料の高止まり、消費の減退による枝肉価格の低迷など厳しい。JAグループは行政に対策を要請しており、行政もさまざまな施策を実施している。これらを活用し、経営支援につなげてほしい」とあいさつ。来賓あいさつに続き、審査長である公益㈳全国和牛登録協会の穴田勝人専務理事が審査講評を行った。
 農林水産大臣賞および第3部黒毛和種去勢の最優秀賞は、父「茂晴花」、母の父「美津照重」、母の祖父「百合茂」の自家産。格付はA5でBMS N0.12、枝肉重量600.5kg、ロース芯面積82平方cm、バラの厚さ11.5cm。「枝肉断面のバランスがよく、ロース芯は形がよく、枝肉全体に張りがあり、肉質もコザシで、色、光沢、キメ・締まりも良好」と評価された。出品者の堀内さんは、黒毛和種を主体に繁殖牛を含め約420頭を飼育している。「自分の代になってからは初めての大臣賞。この数年、肥育とともに繁殖の拡大にも取り組んでいた。自家産の牛で賞を取りたいと思っていたので大変うれしい。今後も自家産比率を高めていきたい」と喜びを語った。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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