第61回農林水産祭式典開催、アドバンスらに天皇杯などを授与




 農林水産祭式典が23日、東京都渋谷区の明治神宮会館で開催され、優秀農林水産業者表彰などが行われた。農林水産祭は、国民の農林水産業と食に関する認識を深め、農林水産業者の技術改善および経営発展意欲の高揚を図るため、国民的な祭典として昭和37年から実施しており、ことしで61回目となる。
 冒頭のあいさつでは、野村哲郎農水大臣が農林水産を支えている関係者に敬意を示すとともに、「わが国の農林水産業は、国内市場の縮小や生産者の減少、高齢化などの課題に直面しているほか、ロシアのウクライナ侵略などによる食材の安全保障上のリスクの高まりや気候変動の問題にも適切に対応することが求められている。まさに、国内の生産基盤を維持、強化し、将来にわたって食料を安定的に供給していくためのターニングポイントを迎えていると考える。この中で、国内の生産基盤を強化するとともに、活力ある農村漁村を次世代に継承していく取り組みが一層重要になっている」と述べた。
 続いて、優秀農林水産業者表彰が行われ、畜産関係では、天皇杯を熊本県菊池市の㈱アドバンス(出品財=技術・ほ場〈飼料生産部門〉)、内閣総理大臣賞を岐阜県高山市の吉野毅さんと吉野聡子さん(経営〈養豚〉)、熊本県菊池郡大津町のセブンフーズ㈱(女性の活躍)、日本農林漁業振興会会長賞を鹿児島県鹿屋市の㈲ふくどめ小牧場(経営〈肉豚〉)が受賞。このうち、㈱アドバンスにおいては、子牛の生産拠点から提供を受けた黒毛和種の受精卵を預託育成牛に移植することで和牛子牛供給の一翼を担い、和牛産業を包含した地域畜産業の持続性を高める役割などを果たしており、黒毛和種肥育素牛生産は菊池地域の畜産業の発展の基礎であり、全国の先導事例と期待できるとされた。

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