家畜改良事業団「武知恵」「知恵照」を含む5頭を選抜 令和3年度後期検定選抜牛説明会を開催

一般(社)家畜改良事業団は19日、令和3年度後期検定の選抜牛決定に伴い、説明会を開催した。今回選抜された5頭についての概要は以下のとおり。
 【忠太1(ちゅうた1)】「忠太1」の母「かんあてね」は高い増体能力を有する「百太」(父=若百合)を生産した母であり、脂肪酸組成に長けた「勘太」(父=美津百合)の全きょうだいにも当たる高能力の繁殖雌牛。この「かんあてね」に「安亀忠」を交配し作出された同牛は「平茂勝」の血液が濃い特徴的な血統を有し、同団では「安亀忠」の初めての息牛として選抜された。同牛は現場後代検定において、BMS9・8、枝肉重量542kg、ロース芯面積74平方cm、バラの厚さ9・2cmと多くの形質で優れた成績を記録。特に調査牛9頭(去勢3頭、雌6頭)が、枝肉重量550kgを超える成績を記録するなど、増体能力の改良も期待される。枝肉形質G育種価では、枝肉重量第1位、日齢枝肉重量第1位、バラの厚さ第3位、BMS第17位と特に増体能力が突出した特長を持ち、枝肉主要3形質では第9位となっている。
 【若幸久(わかさちひさ)】「若幸久」の祖母「てつせん」は、脂肪交雑能力で北海道育種価第7位と高能力の繁殖雌牛であり、数多くの優秀な雌牛や種雄牛を輩出している。この「てつせん」の優れた遺伝的能力を受け継ぐ「かずよ」に「若百合」を交配し作出された同牛は、現場後代検定において、特に雌の成績に優れ、ロース芯面積84平方cm、BMS10・1、A4以上率100%を記録したことから繁殖雌牛の改良としても貢献が期待される。枝肉形質G育種価では、ロース芯面積第4位、歩留まり基準値第5位と優れ、産子の枝肉においては、厚みがあり、モモ抜けも良く、枝肉全体にサシが入るなどの評価の高い枝肉が多くみられた。
 【伊勢之舞(いせのまい)】「伊勢之舞」の母「こ138」は、父に「美穂国」、母の父に「忠富士」と宮崎県の血液を色濃くくむ血統構成の繁殖雌牛。この「こ138」に脂質が良好で枝肉評価の高い「舞菊福」を交配して作出された同牛は、「舞菊福」の初めての息牛として選抜された。同牛は現場後代検定において、BMS8・8、枝肉重量508kg、ロース芯面積73平方cmと父を超える遺伝的能力を示し、A4以上率100%、BMS№10以上を13頭記録。枝肉形質G育種価では、枝肉重量第13位、ロース芯面積第13位、バラの厚さ第20位と上位に位置している。また、脂肪酸組成G育種価にも優れており、MUFA、オレイン酸の改良も大いに期待される種雄牛。産子の枝肉においては、脂肪の質の良さに加え、コザシ傾向といった特長がみられた。(続きは食肉速報に掲載)

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