香港貿易発展局(HKTDC)が主催するアジア最大級の食品総合展示会「Food Expo(フードエキスポ)」が香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で8月14日から18日まで行われ、盛況のうちに幕を閉じた。
フードエキスポはBtoBの大型商談会である「フード・エキスポPRO」のほか、「フードエキスポ」「ビューティー&ウェルネスエキスポ」「香港家電・日用品展」「香港国際ティーフェア」の五つの展示会を同時開催する総合見本市。35の国と地域から約1890社の出展者が参加し、各国の美食やライフスタイル製品を紹介する、業界関係者と一般来場者に向けた、仕入れとショッピングの場を提供する一大イベントとなっている。
初日の14日は、黒雨(豪雨)警報が発令され、開始は13時10分に変更。オープニングセレモニーなどのイベントも中止となる波乱の幕開けとなったが、15〜17日の開催時間を23時まで延長するなどの臨機応変な対応もあり会期中、天候が徐々に安定するに従って会場には続々と人びとが押し寄せた。
その中で、フードエキスポPROは3日間(14日から16日)の開催。初日から2日間の入場はバイヤーに限定されており、最終日は一般来場者も入場できるイベントであった。
フードエキスポPROの会場内に設けられた日本コーナーの正面にブースを構えた日本貿易振興機構(JETRO)は、「(単独でのブース出展などは敷居が高いが)自社商品を輸出したいという意向を持つ中小企業」から商品サンプルを集め、ジェトロのブースに陳列。バイヤーから問い合わせがあれば商品紹介を代行し、詳細を求められた場合、後日オンラインでの商談を仲介するという形をとっている。
また、ジェトロではPRステージも運営しており、出展している日本企業の求めに応じて30分ずつプレゼンテーション枠を開放し、出展者のサポートを行った。「日本の食品への関心・反応は年々高まっており、すでに大手企業の定番商品の認知度は非常に高い。しかし、まだ中小企業の商品については十分に知られていない場合も多い。香港の方がたも日本に観光に行く中で、地方の上質な商品や、スーパーの棚に置かれていないこだわりの商品などに関心を持つ人も増えている。そうした商品は、個人商店やレストランなどの関係者が興味を持たれるケースも多い」(渡邉希帆農林水産食品部事業推進課海外事業チーム)
そのほか、本紙関係では日本ハム・ソーセージ工業協同組合が36平方mのブースを設け、14社の会員企業(日本ハム、伊藤ハム米久ホールディングス、プリマハム、スターゼン、JA全農ミートフーズ、エア・ウォーターアグリ&フーズ、東北ハム、信州ハム、福留ハム、林兼産業、九食、大和食品、日進畜産工業、ヤガイ 順不同)が、ウインナー、ハム、ソーセージ、生ハム、ハンバーグ、ローストビーフ、ローストポーク、焼き豚など、多彩な食肉加工品のプロモーション・試食展示を行った。
また、「奥州いわいどり」などの生産・加工販売を行う(株)オヤマ、館ヶ森高原豚を生産するArk館ヶ森(岩手)、漢方を配合した飼料で育てた牛、豚を販売する関村畜産(宮城)、もとぶ牛を生産する(農法)(株)もとぶ牧場(沖縄)などの生産企業が自社生産の食肉製品を展示したほか、沖縄ハム総合食品(オキハム)が、あぐー豚味付け・スーチカー(豚の塩漬け)などの加工食品、双日九州が食肉関連製品(TORIZEN、AMATAKEの商品)を展示した。
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