「近江牛」グランプリ共進会、GC牛は元三フードが1万円超で落札




 滋賀県全土から上質な近江牛を集めた「2023近江牛グランプリ枝肉共進会」が19日、滋賀食肉センターで開催された。県内各地から出荷された近江牛47頭の中から、(有)森三商会の出品牛が栄えあるグランドチャンピオン(GC)を獲得。枝肉せりで元三フード(株)がキロあたり1万5円で購買するなど、生産費高騰で厳しい経営環境が続く生産者を盛り立てようと高値落札が相次いだ。
 同共進会は各団体・地域の枠を越え、県内の近江牛生産農家が一堂に会し「近江牛のブランド化推進と生産意欲向上」を目的に2013年に「オールしが近江牛枝共」として第1回を開催。以降、県内各地の近江牛生産農家が日ごろの牛づくりの成果を披露すべく、丹念に仕上げられた上質な近江牛が出品される大型共進会として広く周知されている。
 今共進会でGC牛を生産した森三商会は近江八幡市武佐町の食肉卸企業。飼育から加工・流通に至るまで一貫して手がけており、生産事業は二つの牧場で黒毛和牛270頭を飼養している。13年の第1回に受賞して以来、2回目の獲得となった同社の渡辺政幸社長は「10年ぶりの受賞ということで、大変うれしく思っている。飼料価格が高いことはもちろん、卸事業も非常に厳しい環境だが、起爆剤になってくれたら」と喜びを語った。
 また、表彰式後の枝肉せりでは、食肉専門店「肉のげんさん」を展開する元三フードがGC牛を、この日の最高値となる1万5円で落札。同社の谷口剛社長が「この共励会に照準を合わせてきたことが感じられる質の高い枝肉がそろっていた。(GC牛の購買は)生産者を盛り上げたいという気持ちからだ」と話すように、GC牛以外の出品牛も高値落札が頻発し、活況を呈した。GC牛以外の入賞牛の出荷者、買参人、せり単価は以下のとおり(続きは食肉速報に掲載)

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