常陸牛新ブランド「煌」、全国初の小ザシ指数基準化で販路拡大目ざす




 「新ブランド常陸牛 プレス発表会」が29日、東京都港区の八芳園で開催された。発表会では、ゲストに女優の筧美和子さん(写真・中央)とお笑いタレントの小島よしおさん(写真・左)、帯広畜産大学の口田圭吾教授を迎え、茨城県が誇る常陸牛の新ブランドとして「常陸牛煌(きらめき)」を披露した。風味や口溶けの良さに関与する「オレイン酸」や「口当たりの良さに関与する「小ザシ」などに基づく、おいしさに着目した全国初の基準で厳選した「新ブランド常陸牛」を打ち出すことで、常陸牛のトップブランド化と知名度向上、国内外へのさらなる販路拡大を目ざす。
 「常陸牛煌」の認定割合は常陸牛の3〜5%、年間250頭程度。茨城県中央食肉公社で常陸牛に刻印されたもののうち、(1)茨城生まれ茨城育ち(2)月齢30カ月以上(3)歩留まり等級A等級のみ(4)オレイン酸比率55%以上の四つの基準に加え、ブランド基準化は全国初となる小ザシ指数110以上であることが認定条件とされ、おいしさや希少性などブランド価値を十分に引き出して提供してもらえるように、高級飲食店を主体に、小売では高級百貨店のギフト外商などを販売ターゲットとする。
 新ブランド除幕式には茨城県の大井川知彦県知事(写真・右)が登壇。大井川県知事は「常陸牛はここ3年間、首都圏を中心に1万頭を超える生産量を誇っている。最近は輸出にも力を入れ、タイや米国以外にもシンガポールやフィリピン、台湾と市場の開拓も行っており、生産量、販売量、輸出も増えている状況である。一方で、和牛は世界で人気を博しており、かつてないほど質が上がっているため、生産地ごとの競争が激化している」と説明。「和牛に対して、高齢化に伴い脂がしつこいという感想をもつ人もいる。そこに着目し、常陸牛の中でもより高いグレードのブランドを開発するため進めてきた。美しいサシの入った肉なので、ぜひ皆さんをこの新しいブランド「煌」で笑顔にしたい」と語った。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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