石川県珠洲市で近江牛丼など炊き出し、滋賀事業協、近江肉牛協ら

 近江肉牛協会(正田忠一会長)、滋賀県食肉事業協同組合(岡山光雄理事長)は8日、能登半島北部の珠洲市で、年初に発生した能登半島地震の復興支援として近江牛丼などの炊き出しイベントを実施した。当日は、高齢者を中心に多くの近隣住民が来場。約320人分の「近江牛丼」などが振る舞われ、好評を博した。
 今回の炊き出しの企画は近江肉牛協会の中川晶成副会長が発案。同協会では今年2月に「三方よしの近江牛in築地」と題した近江牛のブランド振興を目的としたPRイベントを築地で実施した際、その収益の一部を能登半島地震の義援金として寄付していた。
 そうした経緯もあり、被災地で困窮している人びとに直接、近江牛を食べてもらうことで、少しでも元気づけられないかという思いから、炊き出しを計画。趣旨に賛同した滋賀県食肉事業協同組合の岡山光雄理事長ら有志メンバー9人のほか、過去に能登半島の七尾市で被災地支援を行った経験があり、支援団体とのコネクションを持つ松阪牛仲介業者の㈲市村の市村一美社長、被災地支援チームとして活動するボランティア団体「TEAM JAPAN」らと協力してイベントを行うことが決定した。また、谷口商店と㈱味の王から、それぞれ資材やタレが提供された。
 当日は、レンタルしたマイクロバスに寸胴鍋やテントなどの資材を積み込み、深夜2時に滋賀を出発。途中、金沢市中心部から約40㎞離れた、能登半島の付け根(羽咋市滝町)にある「TEAM JAPAN」の活動拠点に立ち寄り、市村社長や、ボランティアスタッフらと合流した後、一同で目的地となる珠洲市の道の駅「すずなり館」に向かった。
 道中は震災による道路破断の影響もあり、滋賀を出発してから到着まで約8時間超と多大な時間を要したが、到着後は牛丼提供に向けて即座に準備に取り掛かり、昼食時の12時に準備を完了。ゴールデンウイーク明けの平日で、小雨が降るあいにくの天候となったが、提供開始前からテント前には長い行列ができる盛況となった。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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